日時 | 2025/4/16 19:00~20:45 |
ゲスト | 専修大学・植村八潮ゼミナール 石原 楓 氏(ゼミ長) |
場所 | ちよだプラットフォームスクウェア 505会議室 |
参加者 | 21名 |
※発言者敬称略
▼冒頭挨拶【植村】
- 専修大学・植村八潮ゼミナールの学生たちが制作した雑誌『re@lize』について、中心メンバーだった石原楓さんから「雑誌制作で学んだこと」「制作時の苦労や楽しみ」、そして「活動を通して知った神保町の魅力」を学生目線で語ってもらう。
- 本ゼミを始めて今年で14年目。雑誌制作は3年前からで、3年生が行なっている。雑誌の部数が減少し、学生も読まなくなっている中で、雑誌の魅力を伝えていきたいと考えて、教育利用したのがきっかけ。新聞は最新のニュースが中心になるが、雑誌はスポーツ、時事、芸能、ファッションと様々なテーマがあるため課題学習に向いている。小中高校でも雑誌を活用した授業(Magazine in Education)は非常に効果があり、雑誌作りは盛り上がる。
- 小中高校の学習指導要領に掲げられている「主体的・対話的で深い学び」は、大学でいうところのアクティブラーニング。先生が座学的に教えるのではなく、子どもたちが自分で調べて学んでいくのが今の流れ。
5人くらいのチームで雑誌を作ると、文章やレイアウト作成、イラスト、取材、写真撮影等の過程でそれぞれの得意・不得意が出るため、一人ひとりが主体的に輝ける。テーマを一つに決めるうえで対話的に作っていく必要があり、主体的・対話的でありながらテーマについて深く学べるという点でぴったり。 - 『re@lize』1号目は『知らなかった、ロシアがここに あなたの中の、ロシアがわかる』をテーマに、身近なロシアに関して取材を行なった。これは、ロシア・ウクライナ問題が起こった際にロシア料理店へクレームが入ったり石を投げられたりした事に疑問を感じた学生たちが考えて決めたもの。2号目は『アクセシビリティ』をテーマに全盲のイラストレーターの方へインタビューを行なった。
- 雑誌制作についての相談は受けるが指導はしない、というのが自分の基本的スタンス。一切指示はしないため、全て学生たちが苦労しながら覚えていく。
「夏休みプロジェクト」という、夏休みにメディア業界で活躍している人へ自分でアポを取り、取材をして文章化する課題を出している。Q&A形式ではなく、仕事を通してその人の人となりを描くことをテーマにしている。そういう経験をベースに、今回の雑誌制作でインタビューを行なっている。
▼ゲストスピーチ【石原 楓】
- 専修大学・植村八潮ゼミナールのゼミ長。雑誌『re@lize』は2つ上の代から制作しているが、植村先生が今年で退職されるため集大成として制作した。パソコンもアプリの使い方も図書館で調べて一から自分たちで行なった。
- 3号のテーマは「神保町」。書泉グランデで開催していたリアル脱出ゲーム(本屋が舞台の小説を読みながら実際の殺人事件の謎を解き明かすもの)にゼミ生で参加した経験がきっかけとなった。神保町は本の街。ゼミの内容にも合っていることから、神保町をテーマにした。
- 内容はインタビューが多い。当初は脱出ゲームのように神保町を歩いて回遊するような内容がおもしろいと言っていたが難しく、今ないものを作ろうという話になった。『おさんぽ神保町』等の既存資料を全て集めてリストアップし、取り上げられていないもので内容を決めていった。
先輩たちは8人で制作していたが、自分たちの代は4人。制作期間もページ数も同じだったため、最後は徹夜で仕上げた。 - 『YOUは何しに神保町へ?』は、某テレビ番組のオマージュ。すずらん通りを歩いている外国人観光客40人へ突撃インタビューを行なった。「神保町を知っていますか?」と聞くと、「え、ここって神保町という名前なの?」と答えた人が半分以上いた。神保町へ観光客が多く来ているという認識自体が間違っているかもしれない。神保町を目指して来ているというよりも、皇居や秋葉原方面から流れてきたり、そこへ行く途中だったりする人が多い印象を受けた。
- 『What did you buy?』にあるように、日本語で書かれた本よりも都市工学系の書籍やアート本等のビジュアルで理解できる本を求めて来街している人が多かった。
『森崎書店の日々』という神保町が題材になった作品が30言語以上に翻訳されていて、その英語版が2024年のブリティッシュ・ブックアワードにノミネートされ注目されている。 - 『神保町の伝承者たち』は、神保町を紹介してきた人を逆に紹介しようという企画。
スーザンさん(神保町研究者)とは、東京文化資源会議のイベントで知り合った。
纐纈さん(大屋書房4代目店主)は気さくな方で、かつて大火で古書店が燃えた後、どこからか本を持ってきてワゴンで古書店を開いている祖父の写真を見せてくれた。
高野さん(国立情報学研究所 名誉教授)は『ブックタウンじんぼう』を作った方。
校條さん(風讃社勤務)からは、学生時代からの飲食店がなくなるのは悲しいという話を聞いた。本はいろいろな情報を伝達する媒体。自分の趣味を様々に進化させることができるため、一度は神保町へ来た方がいいとおっしゃっていた。
石川さん(『おさんぽ神保町』編集長)は、定年退職する方々から「すずらんまつり」等を引き継いだ、今の神保町文化に大きく貢献している方。自分はゼミの「夏休みプロジェクト」でも石川さんへ取材をした。
『おさんぽ神保町』は編集部の敷居を低くすることを意識し、レトロ好きの大学生が取材し記事にしている。神保町には本に限らず何かに精通している人がいる。変態レベルに物事を突き詰める人がいるからこそ、神保町は他の古本街よりも特別性が出るし、特化した人たちが集まるとおっしゃっていた。 - 『神保町巡り』は、他のページに比べてチープな感じになってしまったことが残念。
- 「神田古本まつり」と「神保町ブックフェスティバル」の開催時には、「鴎外・漱石・一葉の神保町」というイベントの手伝いをしていたため、直接会場へ行き、写真撮影をした。「神田古本まつり」は古書店が、「神田ブックフェスティバル」は新刊書店が主催していることを知った。
- 『神保町とは、』は新聞チックに作成。総まとめとして最古の中華街であることや、神田村、喫茶店等について書いた。
- 表紙は自分で撮影した。神保町はパブリックドメインの写真が少ないため、もっと自由に使える写真が増えるといいと思った。
- 大変だったことは、知識を一から詰め込みながら半年という制作期間に4人で仕上げたこと。それぞれが就職活動や資格取得(司書、学芸員等)で忙しく、作業量も人により変わるためメンバー内での調整・分担が必要となり、制作よりも人間関係の方が大変だった。全員メディア系への就職を希望していたため、就職活動で『re@lize』の話ができたことは有益だった。
- デザイン帳を図書館で借りてきたり、好きなレイアウトの雑誌をトレーシングペーパーでなぞりながら文字のレイアウトを勉強したりと、様々な工程を挟みながら自分たちで一から調べた。成果物として残ることは自信にもなる。後日読み返せるというのもいい。とても楽しかった。
- 雑誌制作する以前は、神保町へはスポーツ用品を買いにくる程度だったが、今では週1~2回来ている。街もそうだが、集まる人たちが個性豊かでおもしろい。一度話しかけるとたくさん話してくれるので、実はとっつきやすい街。
- 都立多摩図書館は幅広い雑誌を収集・提供する「東京マガジンバンク」を開設している。通常の公立図書館と異なり雑誌を合本せず保管しているため、背表紙や付録も保存されている。1月下旬に行なわれる東京マガジンバンクカレッジ(雑誌研究を行なった大学生が研究テーマを発表するイベント)へ間に合わせるため、この時期に発刊した。
▼参加者自己紹介
- 神保町生まれ神保町育ちで神保町在住の編集者。
- 神保町には本屋の思い出がある。夜学の常連になりたい。
- 台東区から参加。以前、神保町に勤務していた。
- 埼玉県から参加。熊谷市にあるシェア型書店の棚オーナーの1人。
- 初参加の大学生。ゲストハウスを運営している大学のサークルでまち歩きガイドツアーを企画した際、「神保町ナイトウォーク」を見つけて参加したことがきっかけで夜学のことを知った。「アナザースカイ」にしたいほど神保町が好き。
- 大学生。昨年の「神田古本まつり」では先輩の手伝いとして東京古書会館で展示を行なったが、満足いただけるクオリティではなかった。今年も同会場で展示すべく古書店連盟の方々へプレゼンをするため、それも含め卒業制作の学びになればと参加を決意。
- 最近、神田へ引っ越してきた住民。50年前と飲食店が変わっていて驚いた。
- 社会人3年目。地方創生に興味があり、Peatixで夜学を見つけテーマに惹かれて参加。学生時代には地方再生や食品ロス削減等に関わり、雑誌を制作していた経験がある。
- 博報堂を3年前に定年退職し、神社の仕事を手伝っている。
- ホテルでマーティングとデザインを担当。今後ホテルのイベントを行なうために神保町について学びたい。
- 池袋西武の書籍売場が最初の職場。神保町の古書店とも一緒に仕事をしていた。
- 起業したのが西神田だった縁で、食の面から神保町を盛り上げるイベントを主催している。
- 初参加。大学教員5年目。前職は光文社。週刊誌の編集者を長く務め1,100冊程出版してきた。ゼミで雑誌制作を行なっているため、情報収集も兼ねて参加。
- 神保町在住。「江戸東京ガイドの会」で観光客を案内しているが、神保町は知っているようで言語化が難しく、勉強したい。
- 環境NGOで子連れの街歩きをしている。40年以上、神保町界隈で活動中。
- 国語教員かつ探求活動の責任者。中学2年の生徒が神保町をテーマに取り組んでいる。
- 32年勤務した読売新聞を退職後、4月から大学教授(文化社会学)。授業の題材探しや合同ゼミ開催等の人脈形成、ゼミで雑誌制作を行なう際の参考にするため参加。
- 出版社勤務(マーケティング、営業担当)。大学講師としても活動中(出版メディア論等)。
- 大学院で建築学を専攻。友人の紹介で参加。神保町の古いオフィスビルに住みたい思いが募り起業することに。
- 出版社等を経てゼンリンに転職。本社は北九州。神保町にもっと馴染みたい。万博へ地図データを提供しているが、紙マップを買う長蛇の列を見て紙媒体への需要を実感。
- 自称本屋ウォッチャー。神保町夜学という名前に惹かれて参加。昨年定年退職し、チケット関連会社に勤務。
▼懇談会
- 写真と文章のバランスが良い。トレースをした以外で、ノウハウを学ぶために行なってよかったことはあるか。
→既存雑誌で真似ができるところは真似をした。「雑誌ジャーナリズム」の講義に登壇する元編集長の方からプロのコメントをもらえたのは有益だった。 - 気に入ったページを出し合ったということだが、全体的にデザインをまとめる役割は誰か一人が行なったのか?
→基本的には自分と編集長とが相談してレイアウトを決めた。
→1号はデザインが得意な学生が1人でページレイアウトを行なったため統一感があった。2号は監督をする学生がいなかったため、ページごとにフォントもタイトルも段取りもバラバラになった。3号は全体の統一感を作るよう指導した。
プロジェクトは学生が自主的に行なってどこまでできるか、学ぶプロセスがおもしろい。最終的なクオリティを上げてカッコいいものを作ることはあまり意識していない。 - 楽しく読ませてもらった。外国人が何の目的で神保町へ来ているのか普段から気になっていた。2015年頃からコミックの1巻目だけが記念として買われたり、謎の文具雑貨が売れたりという状況が続いているが、神保町は違うという点が勉強になった。
- 外国人へインタビューを行なった時期はいつか。
→9月~10月。 - 神保町を訪れた外国人が欧米系に偏っている点が気になった。夏のバカンスで欧米からの来訪者が多かったのか、アジア系は外見から分からないためすぐに分かる欧米系に集中したのか、それとも中国・韓国の人は神保町に魅力を感じないのか。もし中国・韓国・東南アジア系の来街者へインタビューをしていたら、どんなものになっていたのかを知りたかった。
→外見上、明らかに外国人という人に声をかけたため偏ってしまったのかもしれない。
→中国人はバスで来て神保町を回っているが、日本人かどうか分からないという点はある。勿体なかった。 - 国や地域で神保町に来る理由が違うかもしれない。この1~2年、メディアでも神保町が紹介されているが、それも欧米系に偏っている傾向がある。同じ問題なのか、それとも別に理由があるのか気になった。
→指導する際の一つの注意点として、自分の世代は外国人イコール欧米人で、若い頃の世界文学は欧米とロシアだけだった。河出書房新社から池澤夏樹個人編集の『世界文学全集』が出版されたが、中南米からアフリカ、東南アジアと、まさに世界中の作家がいて今ようやく世界文学になった。私自身、外国人と中国・韓国の人たちを分けていた世代。そこは気をつけないといけない。 - 中国は海外コンテンツの国内取入に制限をかけているため、複雑な因果関係があるのだろうと漠然と思った。
- 自分が神保町を見ていてもバックパッカーが多い。コロナ前は欧米人も高い買い物をしてくれていたが、コロナ以降はバックパッカーが増えて全く高い物を買ってくれなくなったと聞いた。
- 銀座の教文館も、中国人から道案内の問い合わせばかり受けていると言っていた。
- テクニカルな話だが、どのくらいAIを利用したのか。
→写真は撮影したものを画像加工した。文字起こしは機械に任せたが、それ以外で生成AIは使っていない。
→2号と3号とでテイストがかなり異なるが、2号を制作した先輩からテクニカルな引き継ぎはあったのか。
→全くなかった。 - 学生が作ったとは思えないくらい、レイアウトがしっかりしている。
- 『re@lize』の制作費はどのくらいか。
→8万円弱。1日印刷仕上げ(最短)で1,000部をプリントパックで刷った。 - 雑誌制作を始めてからこの業界に就職したのは何人くらいか。
→1つ上の代には、中堅の出版社へ書籍編集で入社した学生が2人いる。1号の編集長を務めた学生は通信社の記者になっている。雑誌制作で学んだアグレッシブさが活かされている。KADOKAWAへ転職してライトノベルの編集者になった学生もいる。 - 自分で出版社を興す、書店を始める、あるいは同人誌やミニコミ誌を始める人はいるか。
→一度フリーになってから会社へ戻った学生、新聞記者や編集者になった学生はいる。出版社への就職はハードルが高いので、編集プロダクションで力をつけてから売り込むこと等を指導している。 - 編集者としての就職は無理でも、広告や販売職で入社して出版に携わろうという流れはあるのか。
→就職の相談をされた際、「編集には向いていないよ」とストレートに伝えて営業を勧めたりすることはある。新聞記者をしている卒業生は書籍の編集をやりたいと言っていたが、それは向いていない、新聞記者が一番向いているとアドバイスした。結局、秋採用で入社したが、もっと早く新聞記者を目指せばよかったと言っていた。本人の希望と向いている仕事とにズレがあり、本人が気づいてないことが意外によくある。営業や広告の方が就職しやすいように思う。 - 自分は編集に落ち、広告で入社した。広告は企業とのタイアップをするため、企画を考えて取材をし、お客さんが喜んでくれて読者の反応があればやりがいも感じるしお金も回るようになる。編集者や記者という選択肢もあるが、広告や書店販売という仕事も含めて出版だと思う。
- 今就職しなくても何とかなる。コミックマーケット(コミケ)で同人誌を売っている卒業生はいるのか。
→ゼミ外での自主的な活動として、コミケで出展した本が注目され、作家として書いている人はいる。 - 今は「小説家になろう」や「アルファポリス」等、自分で作品を発表できる場が発達しているため昔に比べて選択肢があるような気がする。80年代初頭に日本初の漫画同人誌専門店にいたが、小さな会社だったため、最終的に全ての仕事を覚えた。またコミケに関わったりしていると、会社とは違うルートで知り合いが増えていく。そこで知り合った一人が岡田斗司夫氏(後のアニメ制作会社「ガイナックス」設立者。東大でマルチメディア概論を担当)。できるだけいろいろな場所へ顔を出し、人脈を広げておくことが大事。
→6年ほど前に「夏休みプロジェクト」で岡田斗司夫氏へ彼の番組内でインタビューしたゼミ生がいたが、公開処刑のようにダメ出しをたくさんされて、トラウマになるくらい辛かったと聞いた。そういうものも経験。やはり、やった人間が勝ちだと思う。 - 街を好きになる瞬間とは、どんなときか。
→人に共有することは楽しい。他の人に自信を持って紹介できることを知ると、好きになれる。 - 神保町では話しかけるとたくさん話してくれるということだが、突然話しかけるのか。
→古書店の店主から話しかけられることはない。初めは頑固そうなイメージがあったが、興味のある分野について相談をすると快く応じてくれるし、話も広がっていく。
→人に会ったり、インタビューをしたりすることにハードルを感じる学生もいる。相手が接客中、電話中だから遠慮しておこうと思う学生は、なかなかインタビューに入っていけなかったりする。
以前、卒論で国立駅から半径300メートルにある全店舗(305軒)を訪問し、待合室等に本や雑誌を置いている162店舗にヒアリング調査した学生がいた。このフィールドワークは話題になり、個別に発表会を行なったほどおもしろかった。
当初は、サードプレイスとして本は価値があるのではないかと想定していたが、全く異なる結果が出た。たとえば、ある高齢のおばあさんのお店に山岳関係の本があり、置いている理由を尋ねたところ、亡くなったおじいさんのもので、置いておくと来店したお客さんが読んでいくということだった。本が店主の生活の一部になっているお店の方が多く、漫画喫茶のように意図的に雑誌を置き、それをお客さんが読みに来るというケースはあまりなかった。
この卒論が話題となり、翌年、他ゼミで同じことをしたがみんな玉砕した。こういうインタビューは説教されたり嫌がられたりすることが多い。その学生は水を掛けられても気にしないで取材できたが、人によって向き不向きがある。こういう経験も自分を知る機会になる。 - 今回の雑誌制作でも、笑顔でインタビューができるタイプとそうでないタイプとに二分された。個性が出る。
→主体的・対話的で深い学びという点で各人の役割が出るから良いと思っている。 - 高野さんは『新書マップ』や『ブックタウンじんぼう』を作る際に学生バイトを使っているが、取材のハードルを下げるため、古本屋で本を買わせてから話を聞くように仕向けていると聞いた。意外に古書店主は話し好きな人が多い。
→一歩を踏み出せる人にとっては、会話を広げていくのは簡単だが、そうでない人にとっては他の街よりも神保町はハードルが高いと思う。 - パンフレットと雑誌の境目はどこにあるのか。雑誌というためには何が必要なのか。
→編集者の存在ではないか。商品カタログはカラーで立派だが、雑誌・出版物ではない。相手が知りたいと思い時間とお金を投資して買うものと、無料で置いてあるものとは違う。
→『神田カレー街公式ガイドブック』は雑誌には当たらないのか。
→有料無料が必ずしも境目ではないと思う。カレーのガイドブックを手にする人は、カレーのためにお金を使う。書店で売られている雑誌とは異なるが、お金がついてくるという点では、マガジンといえる。『R25』が出て、フリーペーパーの概念がかなり変わってきた。『トヨタイムズ』のようなオウンドメディアも出てきている。情報の編集を意識して作成したものは雑誌に当たるのではないか。
▼今後の予定
- 5月5日(月)に「ひじりばし博覧会2025」を開催する。
「大学はもういらない!? ―神保町から新たな<塾>文化を考える」というテーマでのラウンドテーブルや、個人や同人で雑誌を作った人たちが販売を行なう「神保町ZINE FAIR」も開催するため、ぜひお越しいただきたい。